『愛の解剖学』 カール・グラマー
自分の感情に従いながら、
感情の重みの分だけ相手を喜ばせようと思って選択した
行動が、メッセージが、
全て裏目に出てしまった経験はないだろうか。
若かった頃、そうして終わった恋が
一つ二つないだろうか。
その度に、必要なのはもっと相手を読む技術だと学んでいく。
表情に、振る舞いに、言葉に注力し、
自分の中にある一切の不安も疑念も掻き消して、
ひたすら相手にとって必要な感情を注ぎ込む技術を習得していく。
成功経験がある程度増えてくると、
全ての関係が確率的なものとして認識されてくる。
大きな失望もないが、
大きな満足もなくなっていく。
そうして原点に戻り、
「深い関係」とは何だろうと心から問うようになる。
感情とは何か、愛とは何か、満足とは何かと問うことになる。
行為をする側の人は、自分の当の目的ができるだけ長く相手に悟られないで、自分の意図が自分の思う通りに解釈されるように、行動しなければならない。
- 作者: カールグラマー,日高敏隆,Karl Grammer,今泉みね子
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 1997/02
- メディア: 単行本
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[目次]
- 危険な情事
- 男女の闘争
- リスクのないものはない―差し引き計算、決断、実行
- なじかは知らねど―コミュニケーションの基盤
- パートナーの市場価値―探索像
- 鏡よ鏡―美しさとエロティックな魅力の発散
- コミュニケーションは「操作」だ―嘘、偽装、裏切り
- 色目づかいの解剖学
- パートナー選び―希望と現実
- 女性の手練手管と男性のトリック
- 生物学の掟