『新教養主義宣言』 山形 浩生

手に取った一冊の本に期待した、

その最初の「期待」を、

つぶさに思い出してみると、

浅はかで現実的な動機だけが思い出されるが、


こちらの期待を遠く超えて、

予期しない世界と接続させてくれる意外性をもつ本も多い。


その意外性こそが読書の魅力だ。


そんな魅力に直球で向き合った楽しい本。


たぶんそこがぼくにもできるところなんだと思う。単発の話では、その分野の専門家がいてある程度きちんとした話をしてくれる。そういうのや、さらにはいろんな生活上・仕事上・あるいは単純な興味上でみんなが関心を持っている話題がブチブチとした形であちこちに散らばっている。それをうじゃうじゃつなげていくこと。だって、ホントにつながっているのですもの。

新教養主義宣言 (河出文庫)

新教養主義宣言 (河出文庫)

[目次]

プロローグ.心ときめくミームたちをもとめて

  1. 人間・情報・メディアを考える
  2. ネットワーク経済を考える
  3. ぼくたちの文化のあり方を考える
  4. 平和・人権・民主主義―社会システムを考える
  5. 「おもしろさ」の秘密について考える

エピローグ.21世紀に託す絶望と希望