『論理の方法』 小室 直樹

フレームワークだのマトリックスだのが流行っているが、

複雑化することを厭わずに思考を深める姿勢が軽視されていないだろうか。


どこまでも「自分で」考え掘り下げるという覚悟があって初めて

時間の制約の中で結論を出したり、一度立ち止まって思考を整理するための

純化やカテゴライズが役に立つ。


そこが終わりでも始まりでもないのだ。

単純な思考に始まって単純な思考に終わるだけのおもちゃならいらないと思う。


整理の方法ではなく、

現実を鋭く見通すための、あるいは現実に立ち向かうための仮説としての、

モデルを学ぼう。


論理を自由自在に使いこなすにはどうしたらよいか。その秘訣はモデルを自分自身で作ってみることです。モデルは論理の結晶だからです。

論理の方法―社会科学のためのモデル

論理の方法―社会科学のためのモデル

[目次]

序章. 社会には法則がある―ソヴィエト帝国は何故崩壊したのか

  1. 近代国家の原理と古典派経済学モデル
  2. ケインズ経済学モデル
  3. マクス・ヴェーバーにみる宗教モデル
  4. マクス・ヴェーバーにみる資本主義の精神
  5. 丸山真男の日本政治モデル
  6. 平泉澄の日本歴史モデル