『スタンフォードの自分を変える教室』 ケリー・マクゴニガル

一つ一つと事を済ませるたびに、
行動を駆り立てるカードが入れ替わっていく。

時々、ルーレットのように円環状にならんだ行動のリストが、
目の前で回転するのが見えるような気がする。

輝いていたものの輝きが終わり、
暗くモノトーンに沈んでいたものが色彩を帯びる。

選ばれた行動に従うしかない自分と、
その過程を工業見学のように客観視して面白がる自分がいる。

ドーパミンの作用は行動を起こすためのもので、幸福感をもたらすものではないことを証明しました。脳は「報酬の予感」を抱かせることによって、被験者がうっかり報酬をもらい損ねないようにしたわけです。報酬システムが作動したとき、被験者たちが感じたのは「期待」であり「喜び」ではありませんでした。

スタンフォードの自分を変える教室

スタンフォードの自分を変える教室

[目次]

  1. やる力、やらない力、望む力
  2. 意志力の本能
  3. 疲れていると抵抗できない
  4. 罪のライセンス
  5. 脳が大きなウソをつく
  6. どうにでもなれ
  7. 将来を売りとばす
  8. 感染した!
  9. この章は読まないで
  10. おわりに