『集合と位相』 松坂 和夫
「論理的思考」という言葉がガチャガチャ煩しい。
しつこいくらいに量産される本を見ていると、
論理「的」の「的」で踏みとどまっている人間を、
際限なくかもり続けているようにしか見えない。
論理「的」思考しか訓練していない人間が、
論理学や集合論や証明の概念を整理できるようになれるはずがないから。
「論理的」ではなく「論理」を勉強しよう。
何が論理かを知ってはじめて、論理に近づくベクトルとしての「論理的」が見えてくる。
そして、多くの人の使う「論理的に話すと」という前置きが、
常に別な表現に言い換えられるほとんど論理と関係のない枕詞に過ぎないことを知って、
「論理的」から解放されよう。
今日の数学では、ほとんどすべての理論のはじめに、まず一つの集合と、その上の数学的構造をこれらの言語によって記述する公理とが与えられ、そこを起点として理論が展開される
- 作者: 松坂和夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1968/06/10
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